南の果て

e0040591_206973.jpgチリのプンタアレーナスを出て、
アルゼンチンのウシュアイアに向かう。
ウシュアイアは南米最南端の町。
正確に言えば、ウシュアイアは島の上にあるし、
もっと南にもチリ領の町があるのだけど、
とりあえずはここが南の果てということになっている。

e0040591_2062749.jpgウシュアイアはフエゴ島という九州よりも大きな島の上にあり、大陸との間にはマゼラン海峡が横たわっている。

プンタアレーナスを出たバスは、
ほどなくしてフェリー乗り場に着いた。
バスごとフェリーに乗ってフエゴ島へ行くのだ。


e0040591_2064274.jpgマゼラン海峡は青銅色。空にはうろこ雲がかかっていた。

バスを降りて甲板の上に立った。
と、突然海から高飛沫があがり、全身ずぶぬれになってしまった。
それを見ていたイギリス人の老夫婦が、
「マゼラン海峡の海水をあびれるなんて君は運がいい」と言った。
ふたりはこれから南極へ向かうのだという。


e0040591_2065595.jpgフエゴ島に着いた。ここはまだチリ領だ。
再びバスに乗り、島を縦横に走っている
アルゼンチンとの国境を目指す。
島内は、草原と丘、遠くに山、
時折小さな家と羊の群れを見かけるだけで、
ずいぶんひっそりとしていた。



e0040591_2071359.jpg国境近くへ来て、雨が降り出した。
アルゼンチン入国はもう3度目。

夕方アルゼンチンのリオグランデという町に着き、
そこからさらにミニバンに乗ってウシュアイアを目指す。
ウシュアイアまでは、残りわずか200kmほど。


e0040591_2072280.jpg8ヶ月の南下の旅がもう間もなく終わろうとしていた。
雨は降り続き、車が峠にさしかかったところで雪に変わった。
と、ミニバンの運転手ルイスが言った。
「世界の果てが君を歓迎してるよ」
ウシュアイアは Fin del Mundo 世界の果てと呼ばれているのだ。

夜9時、ウシュアイアに着いた。
およそ1万kmの南下の旅が終わった。


e0040591_2073171.jpg翌朝、すっきりと晴れたウシュアイア。
初夏と言っても山には雪が残り、
日が翳るとダウンジャケットが必要なほど寒い。それもそのはずで、この町は南極まであとわずか1000kmの距離にあるのだ。

果てとか遠くとか端っことかが好きなわたしにとって、この町は最高だった。息をしているだけで幸せな場所。世界の果ての空気。
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by tomokoy77 | 2005-12-20 19:59 | Argentina  

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