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暗い人

暗い人_e0040591_1655948.jpgグアテマラはアンティグアのスペイン語学校に通い始めて、2週間。 4時間×11日が過ぎた。
スペイン語は読みやすく話しやすい言語。が、奥が深い。
こういう言語って他にも多いらしいのだけど、

主語が私か君か貴方か私達か彼等かによって、
後ろにくる動詞が毎度毎度毎度毎度毎度毎度(しつこい)・・・変化する。

さらに、過去形、未来形にいくつもの種類があって、
その形によってもまた動詞を変化させなきゃいけない。
ひとつの動詞における変化形の数は、50以上。おえ・・・。
ドミの片隅のベッドの上で、この変化形をブツブツブツブツ言いながら覚える様は、
かなり暗い。
久々の暗記って行為に、自分の脳年齢を知り、しばし本当に暗い人になる。

学校は1対1の個人授業だ。 わたしの担当は、Hector先生。
8匹の猫、12匹の犬と一緒に住んでいる、41歳、独身のおじさん。

4時間の授業って長い。休憩をはさまないこともある。
でも、そんな長い時間、先生はずっとわたしを楽しませ続けてくれる。
単語や動詞の変化を教えるだけじゃない。
この国のこと、これまでのこと、このさきのこと、今考えていること。
私たちは休みなく話す。年齢も国籍も立場も越えて、とにかく休みなく。

今日の授業の半分は、学校を出て市場に行った。
一人暮らしの先生が、上手な買い物の仕方を教えてくれる。
頑張って覚えた単語が、市場のおばちゃんたちに通じたときの嬉しさったらない。
もっと知りたい。 そう思えば、勉強はこんなにも楽しい。

来週の木曜で先生ともお別れだ。
ありがとうの気持ちをこめて、スペイン語で手紙を書こう。
   先生、ありがとう。
この気持ち、少しで多く伝えたい。
だから今日も、ブツブツブツブツ。ドミの片隅で、暗い人になろう。

by tomokoy77 | 2005-07-31 23:00 | Guatemala  

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