ゴールコンダ・フォート

デカン高原の南に位置するアーンドラ・プラデーシュ州最大の街ハイダラバードの郊外に、ゴールコンダ・フォートという城がある。周囲3kmにわたる城壁に囲まれた、イスラム様式の巨大な要塞だ。祝日とあって、城内はインド人観光客でごった返していた。入場料は外国人100Rs(300円)に対し、インド人5Rs(15円)。

e0040591_21452310.jpgインドの有名観光地は、外国人に対してインド人の何倍もの入場料を要求するところが少なくない。
平均的なミールス(カレー定食)5食分に相当する外国人入場料を払って、しかし城はなんということもなかった。要塞としては堅固で、建設当時重要だった軍事面での役割を十分に果たしていたのだろうが、余分な装飾ひとつないために、観光地となった現在、鑑賞するには面白みがない。

それに、またしても巨大石造建築物。くどいようだが、わたしは本当に石造の建築物に興味が持てない。しかし、カンボジアのアンコールワット、エジプトのピラミッド、ペルーのマチュピチュしかり、世界の有名な遺跡や建造物には、石造のものがとても多く、近くまで足をのばしたついでに訪れてはみるものの、建物そのものにはどれも興味が持てなかった。木造建築はすごく好きなんだけどなあ。

e0040591_21455040.jpg城内で面白かったことといえば、なぜか真新しいヒンドゥー教寺院が建っていたこと。
イスラム様式のひなびた城と、原色のヒンドゥー教寺院は全くもってちぐはぐなのだが、こんなところにまで自分たちの寺を造ってしまうインド人って、本当に自己主張大好き、目立つの大好きなんだなあ。ハイダラバードはイスラム教徒の多い街なのに、反対されなかったんだろうか。


もうひとつ驚いたのは、城内の白い壁を埋め尽くしていた落書きの数々。それは床から天井にまで及んでいて、本来白いはずの城内が、もはや灰色がかって見えるほど。
そういえば、数年前、南米チリにあるモアイで有名なイースター島で、日本人のカップルがモアイに落書きするという事件があった。それまでは、倒れていたモアイ像を日本の建設会社が元に戻したため、親日派の多かったこの島で、落書き事件を境に日本人の評判ががた落ちしたと聞いた。

e0040591_2146213.jpg目の前には、まさに今壁に向かって、自分の名前なのか何なのか、必死に何事かを書きつけている青年がふたり。インドの所有物にインド人自らが落書きしているのだから、文句は出ないのかもしれない。
要塞としての役目を果たさなくなった城に建てられた派手なヒンドゥー寺院も、白壁を覆いつくす落書きも、長い目で見れば、この城がインドにあった故の歴史を示すことになるのかもしれないが、それってなんか皮肉だ。
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by tomokoy77 | 2007-01-15 02:50 | India  

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